神様娘の憂鬱
「で、でも!」
「『でも』じゃない!」
「だって!リカちゃんは、まだあんなに幼いのに…っ」
『叶音お姉ちゃん!』
満面の笑顔のリカちゃんの顔が脳裏をよぎる。
リカちゃんはまだ小さな子供で
これから楽しいことや嬉しいことがいっぱい待ちかまえていて
いつか学校に行って、いろんなこと学びたいって未来に希望を膨らましていて…
あんなにもつらい治療にも耐えているのに!
「どうしてあの子なのよっ・・・」
そんなあの子の力になりたい。
少しでも長生きしてほしい。
そう望むことはいけないことなの--?