神様娘の憂鬱
ずっと心に残っている昨日の出来事。
大切な2人の姿。
そんなことを考えていたら夜も眠れなかった。
「…大丈夫だよ。ただの寝不足なだけ」
そう言いながら子供たちが遊ぶ姿を見つめた。
その中にはリカちゃんの姿はない。
もう・・・
「叶音お姉ちゃん!」
えっ・・・
その可愛らしい声とともに腰巻かれた小さな手。
「リ、リカちゃん!?」
そこには車いすに乗ったリカちゃんがいた。
私はすぐにしゃがみこんだ。
「もう体はいいの?」
「うん!リカ、元気だよ」
ニパッと笑う表情は今までと変わらなくて、昨日の苦しそうな様子は微塵もなかった。