シュガー・ラブストーリー
明かりの灯る部屋に帰って、俺はワインの入った袋を危うく落としそうになった。
部屋に入り、目に飛び込んできたのは酔っ払ってとろんとしたヒメと、こちらも既に出来上がって赤ら顔のヒメ兄・チサト。
そして……
テーブルの上の刺身盛り合わせやら、山のようなオードブルやら、デリバリーピザなんかの豪華すぎる料理と…………
こたつだった。
呆然としている俺から、ヒメはワインを奪って瞳を輝かせる。
「カズキぃ、ありがと。にひひ。」
「おぉ、カウントダウン間に合ったなぁ!」
ヒメ兄・チサトは豪快に笑う。
テレビでは、今まさに紅白の勝敗発表中。