シュガー・ラブストーリー
深夜2時過ぎの路地裏で、俺の声は嫌にはっきり響いた。
ヒメは唖然としている。
俺は、そんなヒメの腕を掴んだまま再び歩きだした。
後ろで、ヒメが言った。
「だって、部屋……。」
「家じゃなくても、できるでしょ?」
「……タレ目のくせに。」
「タレ目は関係ねぇから!」
慌てて外に出てきた俺たちは、冬の真夜中に薄着で肌寒かった。
ヒメと手を繋いで歩きながら、ついさっき自分がはっきりと言ってしまったセリフに、今ごろ恥ずかしさが込み上げていた。
まぁ、その後の事は…………自主規制。
俺が仕事に遅刻してしまった事は言うまでもない……。