シュガー・ラブストーリー












ベタベタに愛し合った翌朝。






今日は、久しぶりの休日だ。




俺は、つい寝坊してしまって起きた時には昼下がりになっていた。



「どんだけ寝てんだよ!!」と、思わず自分自身にツッコミたくなった。







せっかくの休み、ヒメと久しぶりにデートでもしようと思っていたのに……。





そんな話をすると、ヒメは笑って言った。



「別に、いいよ」、と。



「あたし、当たり前の毎日があればいいなぁ。カズキと一緒なら、とりあえず楽しいもん。」


「とりあえず、かよ……。」


「カズキ!今日、何日だ?」


「えっ?……十四日?」



ヒメはニコっと笑った。




「二月十四日!バレンタインです!」



そう言って、テーブルに置いたのはガラスの器に真っ赤なイチゴ。



イチゴには、チョコレートがかかっていた。





「カズキが寝てる間に、イチゴ買ってきちゃった。」


「ありがとな。」


俺は、ヒメの頭を撫でた。


ヒメは猫のように満足そうに微笑む。







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