イトデンワ。
『お前が入ると、空気が重くなる。帰れ』
幼馴染みと女性
2人のやり取りを聞き戸惑う私に気付いた女性は目線を変え歩み寄る。
『あなた、誰?』
睨む。
『わ…私は…』
『俺の彼女…いや!俺の婚約者』
肩に手を回し引き寄せる。
『う…嘘!!』
『嘘じゃねぇよ。コイツの婚約者。お似合いだろ!?』
幼馴染みからの問いに、
答えない。
口に両手をあて、
笑っている女性。
抑えていた笑い声が、
段々と大きく。
『おい失礼だぞ』
『だって…どう見ても、お似合いではないでしょ!?幼馴染みだから遠慮してるんじゃないの?この2人が、お似合いなんて思う人居ないわ。表では、「お似合い」だと言っても…裏では、笑ってる。私は、2人の為に言ってるのよ!!』
『それは、どうもありがとう。なんて…言うとでも凄く迷惑他人が、どう思おうと俺が愛してるのはコイツだけ。邪魔するな部外者は、とっとと帰れ』
『部外者?この私が部外者じゃないわ!私は…』