イトデンワ。




彼の温もりを感じる。



鼓動の音。







『鼓動、聞こえる。ドクン…ドクン…と!忘れないように。』







『永遠に会えないって!訳じゃないんだし…聞きたくなかったら、俺が会いに行くよ。』







『私が、あなたに…会いに行く!突然…会いに行っても、嫌がったりしないでね。避けたりしないで…ね。』







『嫌がる?避ける?どうして、そう思うの?』







黙る私。







『俺に、何の連絡もしないでの突然のサプライズ。俺に会いに来て嫌がったり避けたりする理由、どこにある?突然!!俺に会いに来てくれたお前を、その場で抱きしめたいぐらい嬉しいサプライズだよ。でも、覚悟して来いよ!?』







『覚悟?』







『あぁ~帰れない覚悟で、俺に会いに来いよな!?』







顔を近付け、
微笑む彼。


kiss







『お前が会いに来たら、俺の帰したくない感情が強まってしまう。そうなったら、困るだろ!?』







『困ったりしない。私も、帰りたくない感情が強まる。だから…ずっと、一緒に居る方向で会いに行くよ。』







『そ…それって!俺と神戸で暮らすって…事?』







頷く。







『俺が、東京に戻ってきた後ではなく?』







頷く。







『私、あなたと一緒に…ずっと、ずっと、側に居たい。やっぱり、待てない。』
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