イトデンワ。




芝生から来た道に戻り、
公園を出た。







『あとで、来るとして…どこに、行こう。デパートに、行くか!?』







『うん。』







左に歩き出し、
デパートへ。







歩く度、
女性達が振り向く。







交際始めてからずっと、
変わらない光景。







あの頃、
高校生の私と歩いてたら…


どう見ても、
妹と兄。







あの頃は、
複雑な気持ちで…

一杯だった。




その事は、
今でも…覚えてる。







今は、
もう慣れたとしても…







『どうした?ずっと、黙り込んで…』







『思い出してたの!高校生の私にとって、この光景は…複雑な気持ちだったなぁ〜って!』







『嫉妬してたって!事か!?』







『それは…嫉妬と言うより、ヤキモチ妬いてたかもしれない。お…覚えてないよ。』







『ヤキモチ妬いてくれて…嬉しいかも。今は?もう、慣れたって!言ってたよな!?』







『う…うん。でも、神戸は…別だよ。』
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