イトデンワ。
高校卒業の祝いにくれた指輪を外し、
女性従業員に差し出す私。
受け取り、
ケースに仕舞う。
ペアリングの女性用を差し出され受け取った彼は、
私の指に嵌めた。
次に、
ペアリングの男性用を差し出され受け取った私は、
彼の指に…嵌めた。
お互いに、
微笑み合う。
『凄く、嬉しい。ペアだね。』
『あぁ〜お前とペアだな。』
ペアリングの値段が!!
『大丈夫…なの?』
『ペアリング購入する事も、予定に入ってたから…心配するな!』
『ペアだから…私も、半分出すよ。』
『こう言うのは、男が出すもんだ。じゃぁ〜お前には、晩御飯を…おごって貰おうかな?』
『でも…』
『それで、良いんだよ。』
ポケットから財布を取り出し、
現金で支払った。
領収書と小さな紙袋を差し出す。
受け取り、
女性従業員に会釈をした私は、
彼と一緒に店を出た。
手を繋ぎ、
デパートを出て、
向かった先は…
観覧車。