イトデンワ。
『嫌だったよ。遠距離恋愛は、終わるって!聞いてたから。神戸は、綺麗な女性が多いし…不安ばかりが募って…見送った後、泣いちゃったんだよ。』
泣いた?
『泣いたのか!?』
頷く私。
『お前に見送られた時、腕を掴んで一緒に連れて行きたかったぐらい…お前と離れたくなかった。確かに、神戸は美人が多いな!でも…何も感じない。俺から見れば、大した事ない。』
『た…大した事…ない?神戸の女性は、綺麗な人達ばかりなんだよ。もしかしたら…』
『何?』
だんまり。
『何が、言いたいのかな?』
『わ…私のせいじゃないのかな?』
『お前の?』
顔を背き、
外を見つめる私の姿を見て、
小笑いする彼。
『ど…どうしたの?』
『思い出し笑いだよ。お前と一緒に過ごせる最後の日に、デートした事…覚えてるか!?』