イトデンワ。
『ご…ごめん。けど…「甘える事が出来ない。」のは、確か!?かもしれない。私…甘え方が、分からないのかも?あなたと出会うまでの私は、異性とのコミュニケーションなんて…全くなかったから。学校でも…学校以外の場所でも、逃げてた。あなたと出会った時も、本当は…逃げたかったんだ。でも…』
『でも…何?』
『でも…逃げたいはずなのに…突き飛ばしてでも、逃げたいはずなのに…足が動かなかった。あの時、私にとって…初めての事で…交際を始めてからは、嫌われないように。甘えれば、うっとうしがられるんじゃないか!?甘え方が分からない私の甘えに対して、嫌がるんじゃないか!?そう思って…甘えてたつもりでも、甘えには入ってなかったんだね。』
俯く私。
『どうして…言ってくれなかったんだ!?俺の一方的な…』
『ご…ごめんなさい。打ち明けたら…怖かった。』
『打ち明けて欲しかったよ。ずっと、思ってたんだ。どうして、甘えてくれないのか!?俺から仕向ける。それ以外のお前からの甘える行動はない。お前が、俺の事…そう言う男だと思っていた事に対して、ショックだよ。お前にとって、俺は…何?』
じーっと、
見つめる彼から目を伏せる私。
真剣な表情。
『やっぱり…考えなきゃいけないな!?』
『えっ!?』
彼の言葉を聞き、
顔を上げる私。
『ずっと、考えていたんだよ。やっぱり…』
別れ?
許せないよね。