イトデンワ。





『もう…良いよ。お前の性格、分かってたはずなのに…離れてると、不安が募って…こんなに、愛してても…遠距離恋愛は、難しいんだって!実感させられたよ。お前の口から“甘えられない”その理由を聞いて…自分の感情だけで、もう限界だって!けど、やっぱり…無理なんだよな!?』







強く抱きしめ、
見つめ合う2人。







頬に流れる涙を、
拭う彼。







『お前と別れる事、出来ない。別れたら…平常心が保てない。精神的にも…お前を責め…泣かせてしまった事に、罪悪感を…』







彼の頬に、
手をあて…







『自分を責めないで!私が、悪いの!!いつ、あなたから別れを切り出されるのか!?毎日、不安で…過ごしてたんだよ。今日、別れを切り出された時…あなたが居ない生活なんて…考えられないし、怖くて…』







『俺も…お前が居ない生活なんて…俺にとって、心の支え。癒し。お前が居たから、遠距離も頑張る事が出来る。いつか!東京に戻る事が出来、お前と一緒に過ごせる事を願って!』








抱きしめる私。







それに応えるように…



彼も、
抱きしめる。







強く。
強く。







言葉を交わさなくても、
抱きしめ合うだけで…


確かめ合う事が出来る。








2人の本当の気持ちを確かめ合う事が出来たのだ!!





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