イトデンワ。
じーっと、
私を見つめる男性。
その表情は、
不思議そうな…
『おいあまり、人の彼女を見つめるな』
『すまん。ちょっと…良いか!?』
『何』
『ちょっと…』
男性は、
方向を変え歩き出す。
『ごめん。ちょっと、待っててくれ!』
『う…うん。』
椅子から立ち上がり、
席を離れた。
向かった先は、
お手洗い。
話すには、
最適な場所。
『お前のせいで、アイツと過ごす大切な時間が無駄になるだろ早く、用件を話せ』
『何で、あの彼女なんだ!?』
『質問の意味が、分からないな』
腕を組み、
睨む。
『俺は、難しい事…聞いてないぞ!どう見ても、釣り合わない。俺と同じ事を、言われないか!?』
睨んだまま、
無言。
怖いぐらいに…
『睨むなよ。不思議でしょうがないんだよ。お前みたいなモテ男が、その…俺の聞きたい事、分かるよな!?』
『分からない悪いけど…アイツの所に戻りたい合コン楽しめよじゃぁ〜なもう…くだらねぇ事、聞くな』