イトデンワ。
感情。
部屋のドアを開け、
ソファに座る。
『気になるに決まってるだろ!?』
『どうして?』
じーっと、
見つめる彼。
お互い、
見つめ合う。
『男友達居ない事は、知ってる。けど、気になる。大切な人で…愛する人だから。近いと遠いとでは、違うんだよ。近いと、いつでも会えるから不安は感じない。遠いと、いつでも会う事が出来ないから不安を感じる。お前は、昔と変わらない。素直で、愛おしいよ。お前と、いつまでも一緒に居たいよ。この先も、ずっと…』
『私も、同じ気持ちだよ。ありがとう。凄く、嬉しいよ。近いと遠いとでは、不安を感じる感じないがある。そうだよね。でも、本当に…大丈夫だよ。私は、あなたを愛してる。私の方が、気になるよ。』
『俺の事、気になってたんだ。神戸での俺の事を…』
『う…うん。風邪引いてないかな?とか…ちゃんと、食べてるかな?とか…』
『それだけ?それ以外は?』
顔を伏せる私。
『神戸での俺は、東京に居た頃の状況と変わらない。疲れるし…うっとおしい。1度だけ、部長に頼まれて取引先の社長令嬢に会った。食事して、2人だけにされて…お見合いみたいなもんだな!社長令嬢の話なんて…全く、聞いてなかったよ。おまけに、部屋を予約してた。東京に、恋人が居る事は知ってるはずなのに…可笑しいだろ!?』