イトデンワ。




『本当に、気付いてないんだな。化粧での綺麗と素顔での綺麗とは、全く違う。化粧は塗られて綺麗になるって!言うより、綺麗に見せる。でも、素顔はそのままだろ!?何も塗られていないありのままの素顔。年を重ね天敵でもあるシミ・ソバカスが出来たとしても、化粧で隠し、綺麗に塗られたとしても…素顔には、勝てないさ!10年・20年経っても、ありのままのお前で居て欲しい。』







『シミやソバカスが…目立っても?』







『あぁ〜周りの者から言われても!』







『後悔すると思うよ。「あんな事、言うんじゃなかった。」って!』







『自分が、後悔すると思ったら…こんな事、言わない。もし、俺が後悔したと思い始めたら…お前が俺に、罰を与えれば良い。どんな罰でも、受けるよ。』







私が…罰を?







『それは…』







『お前が、俺に罰を与える。どんな罰を与えるのか!?楽しみにしてるよ。』







『楽しみになんて…しないで!罰なんて…』







『お前が、俺にして欲しい事を言えば良いんだよ。』







『沢山あるよ。でも…それは、頼めない。』







抱きしめる彼。







『俺に、頼めよ。沢山あるなら、それに応える。俺とお前は、恋人同士。遠慮する事ない。俺に、何して欲しい?』







抱きしめる私。







『それは…』







『それは?』







『強く抱きしめて…欲しい。離れないように…しっかりと!あなたと一緒に過ごせるのは、明日まで。また、同じ日常が始まって…不安を感じないように。』







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