イトデンワ。
突然の来客。
目を覚まし、
寝顔を見て微笑むと髪を優しく撫でる彼。
瞼が、
ゆっくりと開く。
『おはよう。』
『おはよう。起こしちゃったな!?』
『ううん。凄く、心地好かった。寄り添うって!やっぱり…お互いの体温を感じる事が出来るって…良いもんだね。』
『今頃、気付いた?ずっと、こうしていたいよな!なぁ~神戸に来て欲しいって!言ったら、どうする?一緒に暮らすって!事。無理だよな。お前も、仕事してるし…神戸で、仕事が見つかるとは限らないし…まぁ~いつかは、東京に戻って来れると思う。けど…お前と一緒に居たい気持ちが、強過ぎて…すまん。』
『どうして、謝るの?凄く、嬉しいんだよ。私も、一緒に居たいと強く思ってる。けど…』
『不安?』
『う…うん。その感情は、今だけだと思うし…段々と…気持ち的に変わるかもしれないと思うと不安で…』
『じゃぁ~俺も、不安。お前が、俺と一緒に居たいと強く思う気持ちは今だけの感情。そう思ってならないよ。』
『ち…違うよ!嘘じゃない!!今だけの感情じゃない!!私の強く思う気持ちは、本当の事だよ。』
じーっと見つめる目は、
涙目。
『俺も、お前と同じなんだよ。本当に思ってる事を、お前の口から否定された。俺の気持ち分かる?』