先生アイシテル
相変わらず体のダルさと脱力感は続いている。


特に疲れているとか、眠いということはないが金縛り状態は溶けない。



「はぁ…。」



さっきから天井の一点だけを見つめ続けているので、宮崎は穴ががあいてしまうのではないかと心配になるほどだった。



静まりかえった部屋の中を、彼のケータイ音だけがひっきりなしに鳴り響く。



もちろんそれに出ることはできない。



宮崎はしばらく、この異常な事態に耐え続けるしかなかった。




がしかし、その緊張は電話が鳴らなくなった瞬間…嘘のようにスルッとほどけていったのだ。





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