Shining Days

2.きっかけはとても単純


結局、仮入部期間が始まって一週間が経ってしまっていた。


「うちらっていつもこんな感じだよね。」


と話しながら私と佐知子はジャージに着替えて野球部の部室へと向かった。

まだ新品同様のジャージは首の辺りが少し苦しい気がする。


学年色である赤のジャージは、野球部の黒や白、紺などの地味な色合いのユニフォームのなかでは一際目立っていた。


「すいませーん!

マネージャーやってみたいんですけどー…。」


勇気を出して行った部室のドアを開けると、中には4、5人の、マネージャーと思われる人たちがこれから始まる部活のために準備をしているところだった。なかには自分たちと同じ赤いジャージの子もいる。


「あぁ、ごめんね!うちもうマネさん足りてるのよー。」


そう言った女の人は3年生のようだ。ほかのマネージャーにテキパキと指示を出している。


「もう1年生のも子も入っちゃって5人もいるからな~……あっ、そうだ!!」


そこで何かを思いついたのか、私たちの方を向いてニコニコした顔でこう言った。

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