Shining Days


「ちょ、ちょ…
佐知子よ、落ち着け!

どうした?!」


彼女にしては珍しい行動だったので、そう聞いてみると、


「だって、サッカー部なのにマネさんいないとか大変じゃん!

やることいっぱいあるのに…

てゆうか!
野球部に5人もいるのに、サッカー部には1人もいないとか……なんでっ?!」


「どーどー、

いや、まあそうなんだけどさぁ…」


「ほら、ちーちゃん

さっさと歩いてっ!」


サッカー部が厳しいのも理由の1つだと思うよ

なんて言う暇もなく、なかば引きずられるようにしてサッカー部の部室を目指した。



でも、彼女が言いたいことも分かる。

マネージャーがいないということは、ドリンクや事務的なことまで全て部員がやらなければならないのだ。


佐知子の弟はサッカーをやっている。だからよけいにその大変さを知っているのだろう。

それに世話焼きな彼女には部員の苦労してる様子が思い浮かんで、いてもたってもいられなかったのだと思う。


当の私は

部員なんていっぱいいるから意外と平気なんじゃないか?

と考えていたが、佐知子には口が裂けても言えなかった。


< 8 / 8 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop