「FLY」 ~海を翔る~

最後に。。

海翔が産まれてから、早くも6年の月日が経ちました。

6年経って、やっと過去を話せる様になりました。

この小説を書くにあたって、細かく思い出すのが相当辛くて

書く事を止めようと思った事もありましたが、

私の様な経験をして、1人で悩んでる人達の何かになれば・・

と思い書きました。


私が海翔を産んだ頃、スヤスヤと眠る子供に向かって

「パパ居ないけど、ごめんね・・・」

と、泣きながら謝って居ました。

海翔が生まれてから、1度だけ海翔の父親から電話がありました。

認知や、養育費等の話もしなくてはいけませんでしたが、そんな話にはなりませんでした。

それから言われたのは、この関係を白紙に戻そう・・と言う事でした。

私は、彼の言う様に認知も養育費も求めませんでした。

私には、助けてくれる家族が居たので海翔も、すくすくと育っていますが、

世の中には、私と同じ様な体験をし、1人きりで頑張っている子が居ると思います。

でも、色んな不安や悩み、寂しさを抱えながら生きている人も居るでしょう・・

頑張れば絶対に笑える日が来ると思います。

妊娠や出産をした事の無い人にも、伝えたい事があります。

私は、最初に付き合った彼を事故で亡くしました。

私は、恋愛の「いろは」なんて何も分からずに、ただ好きと言う感情で付き合っていましたが、

彼を亡くして気付いた事があります。

大切な人が居なくなってしまったら、本当に何も出来ないんです。

だからこそ、いま愛してる人や、想いを寄せる人が居るのなら

一瞬一瞬を大切に思って欲しいと思います。

私は、彼との経験で「人を想う事の大切さ」を学びました。

人間として横道反れた時期もありましたが、この事だけは守って来ました。

どんだけ裏切られても信じる事が出来たのも、その信念があったからだと思います。

人が皆、同じ様に人を想う事が出来たら、きっと世界は平和なんだろうけど

自分1人でも、信じて頑張れば、きっと人には伝わると思っています。


私も、これから先に大切に想える人が現れたら、

その時は、諦めずに信じ想い続けたいと思います。


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