「FLY」 ~海を翔る~
ある程度の道を走ったところで、いつもとは違うルートになった。

その時、ナオは言った。

「今から危ないし、あいつの後ろに乗れ」

・・・・いつもは、そんな事言わないのに。。

仕方なく、ナオの後輩の単車に乗った。

乗り換えた瞬間、ナオの運転が変わった。

見てて凄く危ない・・・でも、ふかすのは最高に上手かった。

心臓がドキドキ・・嫌なドキドキ・・・

でも、ナオは止まらないし、止められない。

その直後だった。

大きな交差点に差し掛かった瞬間。

もの凄い音が鳴った、ナオの身体は宙に浮いていた。

スローモーションで、ナオの身体は路肩に落ちた。


   ドサッ・・・ガシャーーーン


私は、単車を止めさせた。

もぉ、訳が分からない。

必死で走った。

いつもよりも足が絡まって上手く走れない。

呼吸も忘れて必死で走った。

やっとナオまで辿り付けた。

ナオの身体は、ピクピクと痙攣している。

頭から凄い出血・・・

訳が分からない。

ナオの手を握ったまま放心状態だった。

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