「FLY」 ~海を翔る~

15歳 ~悲劇 NO.2~

本当に居なくなっちゃったの?

携帯の着信履歴を上の空で見つめて居た。

「ねぇ?ナオ??」

何回、呼んでも返事は無かった。

手を握っても、握り返して来ない。

ナオの顔に、自分の顔を近付けても・・・

まだ、ほんのり温かいナオの体。

ナオの、お母さんは涙を流しながら、私と反対側にすわりナオの手を握った。

「直樹・・あんたは、ほんまに危なっかしい子やわ。大きくなっても変わらないのね。」

そんな風に喋りかけていた。

私は、親子水入らずの時間を・・と思い病室を出た。
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