「FLY」 ~海を翔る~

16歳 ~冬~

冬の到来。

学校の行き帰りも寒くて辛い季節になってきた。

シュンくんとは、喧嘩が多くなってきた。

寒い中、外で何時間も待たされる事が頻繁だった。

毎回になると、さすがに怒らずには居られなかった。

その度に喧嘩。

「何時間待ったと思ってんの?」

「悪い悪い」

「ほんまに悪いと思ってんの?信じられへんわ」

「ほんなら帰れや」

そんな会話は、日常茶飯事だった。

帰れ・・確かにそぉだ。

寒いなら帰れば良かった。

それでも、会いたい気持ちがあって来るまで待ってしまう自分が居た。

こんな毎日が、ずっと続いてた。
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