「FLY」 ~海を翔る~

NO.2

フラフラと、2人は入ってきた。

なんかマジックペンの臭い・・・

「お前らにも、お土産~~~~~」と、リュウくんが差し出したのは、リアルゴールドのビン。

ナオくんは、受け取るとビニール袋を2つ用意して、ビンの中の液体を少し注いだ。

その1つを、私に手渡した。。。

訳が分からない私に、ナオくんが近づいてきて教えた。

ビニールの持ち方、服の中への隠し方、そして吸い方・・・

紛れも無く シンナー だった。

あずちゃんも、リュウくんも、ナオくんも楽しそうに吸っていた。

仲間はずれになりたくなくて、一線を越えた。

吸っても、何が良いのか最初は分からなかった。

でも、何となく頭はボーっとしてた。

それから、何時間経ったのか分からないけど、朝方になってまぶしかった。

手に持ってた、ビニール袋は捨てた。

「おぉーー朝やな~!仕事行って来ますわ」

ナオが出てきた。

「宏美ちゃん~おはようさん!俺、行かなあかんねんけど番号聞いてえぇかな?」

もちろんOK。

その後に続いて、あずちゃん達も出てきた。

みんなで、リュウくんの車に乗った。

「宏美、あんた親にバレたらあかんで」と言われた。

家まで送って貰う途中、コンビニでガムを買って帰った。

悪い事をした後ろめたさで部屋から出れなかった。。。

まだ、頭が痛かった・・・

きっと、シンナーのせい。

そぉ思いながら、眠りに付いていた。

< 5 / 144 >

この作品をシェア

pagetop