「FLY」 ~海を翔る~
以前から、シンナーを教えて欲しいと懇願していたユキはノリノリだった。

私は、前からユキを止めていた。

あんなもの、覚えたって何の特にもならない・・覚えない方がいいよ。

そぉ言って、断っていた。

でも、場のノリは止めれる雰囲気でも無かった。

意思が弱かった・・・

心の何処かで思ってた。


もぉ・・どぉでもいい。。


1回も2回も同じやろ。。。

私は、腐ってた。



でも、ユキには言った。

「危ないから私の横から離れないで。」

シンナーを吸う場では、女の子は危ない。

理性を失った男の餌食になるのは、お決まりだった。

宏美は、年上の先輩が守ってくれてたので、誰も手を出さなかったし我を失う事の無かった宏美には

近寄り難かったんだろう。

その内、ユウくんの家には知らない男が数人増えていた。

私は、ユキを心配していた。

ユキは、典型的なキマり方をしていた・・ヘロヘロだしろれつも回ってない。

男からしたら、おいしい餌食だった。

宏美の制止も振り切って、ユキは知らない男と出て行った。

もぉ、知らない・・・・

そんな風に思いながら、私は家に向かって歩き出した。
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