「FLY」 ~海を翔る~
家を出ると、白いインテグラが止まっていた。

運転席の窓の横に立った。

「ちょっと乗って」

そぉ言われた。

「いや・・でも・・・」

「いいから!!」

渋々、助手席に乗った。

「なぁ~俺さ、宏美ちゃんと仲良くなりたいんやけど!」

爽やかな笑顔で言い放った。

慣れてる感じ・・何か軽い。

「あぁ・・友達なら全然・・」

「違うって~~分かってへんわ~」

タバコの煙を吐き出した。

「それは、ちょっと・・・」

断った。

「そっか~!分かった」

引くのは早かった。

「じぁ、鏡・・有難う御座いました」

車を降りた。

なんだったんやろうか・・・

あまりの軽い言い回しに、あんまり気には止めなかった。

きっと冗談だろう。


それからしばらくしてだった・・

ユキとヒロ先輩は付き合ったと、ユキからの電話で知った。

告白の仕方まで、詳しく報告してきたユキの言葉に思った・・

宏美の時と同じやん。。

手当たり次第ちゃうん・・それ。。。

ユキには、「良く見た方がいいよ」そぉ言った。

舞い上がってるユキに、そんな言葉は届いて無かった。
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