「FLY」 ~海を翔る~

NO.2

それから、ユキとは連絡すら取らなくなった。

ヨシくんとも、順調に付き合って居た。

仕事が終わったら宏美を迎えに来る、そのまま実家に帰る。

家で、テレビを見・喋る・帰る。

こんな感じやった。

でも、それは狂い始めた。

宏美を拾った時、車に乗って感じた。


 シンナーの匂い


後部座席を見た。。

転がってるペットボトル。

運転席とセンターコンソールの間に、カンカン。

ヨシくんは、シンナーに手を出していた。

「ちょっと・・コレ。シンナーでしょ。」

怒る気持ちを抑えながら聞いた。

「たまには・・・なっ?笑」

笑えない・・・

「お前だって吸ってたやん。えぇやん別に。」

「宏美は、もぉ止めてるし、付き合ってからは吸ってない!!」

「シンナーなんて、そんな簡単にやめられへんってー」

「本当に吸ってない。」

そんな押し問答が続いた。

ヨシくんは、車を止めてシンナーを吸いだした。

シンナーを吸いながら、宏美に近付く。

「やめてっ!」

そのまま車を降りた。

何処だか分からなかったけど、タクシーを拾って帰った。
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