「FLY」 ~海を翔る~
その帰り道・・・
声を掛けられた。
「ひろみ!何してんねん!!」
ユウジくんだ。
ユウジくんは、宏美より5歳も年上の先輩。
ヨシくんの先輩でもあった。
ユウジくんの横には、綺麗な女の人。
「とりあえず乗れ」
何も喋らない宏美に、何も聞かなかった。
車は、人気の無い所で止まった。
横の女の人は、宏美の2つ上のトモと呼ばれる女の人だった。
噂では聞いてた。
名前も売れてるヤンキーの人。
「何があったかは知らないけど、そんな時はコレよ」
そぉいって差し出したのは、シンナー。
類は友を呼ぶ。
シンナーが流行りなのか・・周りには吸ってる人が多かった。
もぉ、どぉでも良かった。
綺麗な星を見ながら吸った。
ねぇ?あたし何やってんの?
ごめんね・・もぉ頑張れないかも。
疲れちゃった・・・
誰に話かけてるんだろう・・・
その日から、また腐った日々が始まった。