「FLY」 ~海を翔る~

NO.3

あおいさんに、シバかれてからも特別大人しくしていた訳でも無かった。

シバかれた傷は、数日で治った。

相変わらず、ナオとの日々は変わらない。

電話は毎日かかってくるし、仕事が終わって暇があれば会いに来る。

私は、ボチボチ学校に行く。

家族との会話は相変わらず少なかった・・・。

平日の晩は、なるべく勉強をした。

楽しみなのは、毎週の週末。

いつもの様に、週末がやってきた!

土曜日の夕方に、大阪まで行く。

ナオが駅まで、車で迎えに来る。

いつもの様に、2人でご飯を食べて単車の置いてある倉庫に・・・

すると、集合時間でも無いのにメンバーが沢山集まってた。

車を降りると・・・・

 

ー あおいさんだ ー


また、シバかれると思った。

でも、あおいさんは目の前で真っ白の特攻服を脱いでみせた。

その、特攻服を手に持って近づいてきた。

「あんたに引き継いで貰うから。あたしは引退。頼んだよ。」

えぇ??

どぉーゆう事ぉ??

車を止めたナオが後ろから歩いて来た。

「お前が、あおいの跡継ぎ!8代目総長さん(^-^)」

よく分からなかったけど、どぉやらレディースの総長さんに選ばれたらしい。。

その日は、あおいさんの引退暴走になった。

私は、ナオの後ろじゃなくて、あおいさんの後ろで旗持ちの役だった。

暴走が終わって、ナオと2人ファミレスに入った。

まだ秋なのに、夜は寒い。

温かい紅茶を飲みながら、さっきの話をした。

トイレに行って戻った時、テーブルにチーズケーキが頼まれていた。

「なにコレ?ナオ、ケーキ食べんの?」

「ちゃうわ。お前の総長おめでとうパーティー★」

・・・・・・なんじゃそら(笑)

正直、総長になったからとか良く分からないけど、あんだけの人達をまとめる事の責任が重かった。

「はよぉ~食えや!!冷めるやん!」

・・・んん??

「ケーキが冷める訳無いやんかーーアホやなぁ~」笑

「ほんまやな」笑

くだらん会話が続いた。

< 9 / 144 >

この作品をシェア

pagetop