「FLY」 ~海を翔る~
しばらくして、後ろから声がした。
「ひろみやん。1人なぁん?」
双子の片割れ、トシくんだった。
「うん~ちょっと考え事しててん」
「ほんまかぁ・・俺も1人になりたくてなぁ~」
2人で、星を見ながらボーっとした。
「ってかさぁ・・前から思っててんけど・・・」
トシくんが口を開いた。
「え?どないしたん?」
「お前さぁ・・喧嘩しまくってんの?」
「・・・・なんでなん??」
「いつも、長袖から青タンとか見えてたし・・」
・・・バレてたか。
「もしかして、誰かにシバかれてんの?」
「まぁ・・・彼氏がちょっとね・・」
「ほんまかぁ・・俺が言う事ちゃうけど、やめた方がええんちゃうかな・・」
そんなの分かってた。
でも、どぉしようも無いんだよね・・・
トシくんは、それ以上なにも言わなかった。