ステキな恋愛。
屋上には朝ということもあって、誰もいなかった。


「……あの、蓮先輩?」

「ん?」


「その、手を……。」


ああ、とやっと手を離してくれた。


「もっと早く話せば良かったな。」

「え?」

「あいつのこと。」

悠希ちゃんのこと…。
知ってたんだ、全部。


「…蓮先輩はどうして私を助けてくれたんですか?」


「知りたい?」


「すっごく知りたいです。」



蓮先輩が次に発した言葉は、私がずっと聞きたかった言葉だった。




「好きだからだよ。」





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