*最低小悪魔日記*
光は龍也がいるのに、あたしの肩に腕を回しながらタバコを吸いはじめた
片手に酒、口にはタバコ、片手にあたし

龍也はよいが一気にさめたかのように、目を見開いてこっちを見ていた
その龍也の状況をみて一番焦っていたのは、勝
龍也の顔と光の顔を交互に見ながら、酒を
一気に飲んでいた

おいおい、どーなっているの?

あたしもわからないんだけどこの状況

「どうした?光ー酔ったの?」
苦笑しながら聞くあたし
「別に酔ってないけど?」
光は気分よくあたしに話す
「いやいやよってるじゃぁーん。ってか近いんだがー」
肩に手を回しながら自分の体にあたしを寄せる光
「おいおい、大丈夫かよー」
にこやかに言ってるが、龍也の顔は引きつっていてあたしも勝も怖がっていた
「大丈夫。俺、酔うとキス魔になるだけだから」

みんなの空気が静まり返った

これは・・・まずいね

顔を見合わせる勝とあたしと龍也
ここでお開きにしましょう!と言ったものの光は離してくれなくて、龍也の怒りが目にみえる状態までになってきた

あたしはこの空気のおかげで、酔いがすっかりさめて自分から光の胸元から離れることができた
意外にがっしり捕まえられていたのでかなり力を入れなくてはほどけなくて、男の子なんだとこんなときに実感した

この日の帰り道、いつものように龍也はあたしを送ってくれた

「俺あのときめちゃめちゃ妬きました」

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