*最低小悪魔日記*
正直に自分の気持ちを話してくれる龍也がかわいくて、母性本能をくすぐられた気がした
凌介にないものとはきっと甘えてくれる、かわいさなんだろうか

そんな凌介にないところにあたしは惹かれているんじゃないかって・・・

最近気づいてきた
でも、もし凌介があたしに対して甘えてくれたりしたら
この子に対するどきどきもなくなるんじゃないかって

「妬かなくても・・・光は酔ってたから」
「そうだけど・・・嫌だった」

ふてくされる龍也はかわいかった
はいはいと言って頭をなでてやる
犬みたい

ワックスで固めた頭はいたくってわんちゃんのように気持ちいいなんて感じではなかった
でも、上目づかいであたしを見る龍也は女の子みたいで本当にかわいかった

龍也と付き合おうか

それとも2年間一緒に居てくれている凌介をとるか

本当に悩んだ
そろそろ結果を出さなければ、あたしはきっとまた悪循環になってしまう、なんて思ったから


考えて考えておかげで頭の中は一杯一杯になってしまった
急なモテキと家の事、友達の事、ここへきて疲れがどっと出てきてしまった

「疲れた」

やっぱり、上手くいかない
神様は凌介とあたしを別れさせてはくれないみたいで
あたしのモテキにも終止符を打つときは訪れた

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