死んだ彼からの手紙
だって…俺の大切な人だから。
たった一人の…家族だから。
君が俺と結婚したいっていってくれて…
本当に、本当にうれしかった。
一生分の幸せを貰った気がしたんだ。
そして、永遠を感じた。
君が、俺の胸の中で眠っていると、
すごく安心した。
君が笑っているだけで、僕は安心して天国に行ける。
でも、きっと君は辛いだろう。
君は最後まで死なないでって言ってくれた。
でもね。俺は満足なんだよ。
君と結婚できて、
君と出会えて、
君を好きになって…
本当に満足だった。
俺はもう十分すぎるくらい生きたし、十分幸せだった。
ねぇ、久瑠美?
俺は、幸せだったよ。
でも君を一人にさせてしまう。
どうか、俺を許してくれ…
この手紙に気付いたとき…
君は泣き虫だからきっと泣くだろうね?
そんなときは、いつも俺が言ってた
『笑って』を思い出してね…
さよならは、言わないから、
でも、またいつかめぐり出会う日まで…さようなら。
紅太より。