私こそ光る☆君 ~番外編~
『紫水、それはいったい何を作ってるの?』


尋ねるのは皆がすごく気になっているだろうこと。


前もって心の準備をしておきたいでしょう?


「何だと思う?」


謎かけをまるで愉しむかのような紫水。


口元がちょっと緩んでる……。


『う~ん、わかんないから聞いてるんだけどなぁ……』


「じゃあ教えてあげない」


これでこの話は終わりだと紫水は態度で示し、フライパンにブランデーを降り注いだ。


ジュワッとはじけるような音がして、炎が燃え上がる。


ううっ、紫水の意地悪……。



30分後……。



「「「「おお~っ!!」」」」


客席から感嘆の声が上がった。


出来上がった紫水の料理は、プロ並の出来だった。

見た目だけは……。


とりあえず何事もなく終わって良かった。

そう思い、胸を撫で下ろした時だった、魔王の囁きが聞こえてきたのは。


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