私こそ光る☆君 ~番外編~
「霊と肉の闘い……」


『清龍、急に何を?』


清龍が何事かをぼそぼそとつぶやいたのが聞こえ、問う。


今、変なこと言ってなかった?

霊とかこの世にあらざるものを指し示す単語が出てきたような……?



「霊と肉の闘い。

タンホイザーは漂泊の騎士」


ひいぃぃっ!!

清龍!!

何おっかないことをさらっと言っちゃってんの!?

私、ホラーとかオカルト苦手なのに。


怖い。

めちゃくちゃ怖いよ!!



「召し上がれ」


紫水のこの発言を聞いて、一番最初に反応したのは遥だった。


「お、俺様は本当は食ってやりたいんだがな、これはお前が作ってくれた貴重な料理だ。

もったいなくて俺には食えねぇ」


ちょっ……。

に、逃げた~!?


「ふえっ、ハルちゃんズルイ!!☆」


「バカ言ってんじゃねぇよ」


「ずるい、ずるい、ずるい、ずるい~☆」


由依の言葉に頷く。


ここは“死なば諸共”でしょ!!


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