私こそ光る☆君 ~番外編~
「ここが僕のラボだよ」
やっぱりと言うべきか?
連れて来られたのは斎賀グループ本社ビルにある、紫水専用の調理室――もとい、研究室。
「広い……」
そう、清龍の言葉通り、無駄に広かった。
ビルの1フロア丸ごと、研究室になっている。
紫水一人が使うなら、こんなに広くなくてもいいんじゃないのかな?
う~ん、多分ここで“あの液体”の開発がされたんだよね……?
色々思うところがあるものの、心境が複雑過ぎて何をどう言って良いのやら、わからない。
結果、黙ったまま部屋の中を見回すに留まっていると、
「つーか研究室って、変な薬品がそこら中に散らばってたりとかはしねぇんだろうな?」
と、遥が眉間にシワを寄せて紫水を問いただした。
もっともな質問だ。
せっかく料理が上手にできても、毒物・劇物が混入していたのではシャレにならない。
紫水が作り出すモノも劇物認定した方がいい気がするけど……。