私こそ光る☆君 ~番外編~


「ここが僕のラボだよ」


やっぱりと言うべきか?


連れて来られたのは斎賀グループ本社ビルにある、紫水専用の調理室――もとい、研究室。


「広い……」


そう、清龍の言葉通り、無駄に広かった。

ビルの1フロア丸ごと、研究室になっている。


紫水一人が使うなら、こんなに広くなくてもいいんじゃないのかな?

う~ん、多分ここで“あの液体”の開発がされたんだよね……?


色々思うところがあるものの、心境が複雑過ぎて何をどう言って良いのやら、わからない。


結果、黙ったまま部屋の中を見回すに留まっていると、


「つーか研究室って、変な薬品がそこら中に散らばってたりとかはしねぇんだろうな?」


と、遥が眉間にシワを寄せて紫水を問いただした。


もっともな質問だ。

せっかく料理が上手にできても、毒物・劇物が混入していたのではシャレにならない。


紫水が作り出すモノも劇物認定した方がいい気がするけど……。



< 168 / 291 >

この作品をシェア

pagetop