私こそ光る☆君 ~番外編~
「社の人間に……とも思ったんだけどね。

それじゃあ不公平だと言われかねないから、別の人間――【Night Suns】の3人を呼ぶことにするよ」


『ナイサン!!』


紫水の口から飛び出した名称が余りにも意外で、声を上げてしまう。


「ミッハーたちならいいけど、来れるの?☆」


由依も驚いた様子で、もともと大きな目をさらに見開いている。


そう思うのも無理ない。

藤川くん達だって人気アイドルで、きっと今もお仕事中なはず……。


「彼らは僕らほど忙しくないからね」


いや、それ失礼だよ、紫水!!


こんな所で料理対決なんかやってる私達の方が余程暇人に見える。

3人とも、ごめんね?


心の中で紫水に激しくつっこみつつ、まだこの場に居合わせぬ3人に手を合わせた。



「制限時間は2時間。

ここにある食材や調味料は何を使ってもいい」


フロア周辺部の調理台にメンバー全員を配置した後、紫水が説明を始めた。


紫水の傍らには。様々な食材が所狭しと置かれたテーブルがある。


「ナイサンの3人は調理が終わる頃には着くだろうね。

判定基準については、その時に説明するから。

質問がなければ始めるよ?」


存外にあっさり終わった説明に各人が面食らいながらも頷くと、紫水は自分の配置につく。


「調理開始」


意思の読み取れない、少しだけ笑いを含んだ声が勝負の開始を告げた。


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