私こそ光る☆君 ~番外編~
「そこまで!!」
『よし、時間通り』
紫水の声が調理時間終了を告げたちょうどその瞬間に盛り付けが終わった。
時間ギリギリまで野菜に味が染み込むのを待ってたんだよね。
「入っていいよ」
皆を部屋の中央に集め、紫水が入り口のドアに目を遣って言うと、そこからナイサンの3人が姿を現す。
「待ちくたびれたぞ!!」
中に入るなり、橙悟が無駄に大きな声で紫水に詰め寄る。
自分から呼びつけておいて待たせてたのか、この人は。
「まあまあ、そんなことより。
さっそく審査を頼むよ」
橙悟の抗議をさらりとかわすと紫水は場の流れを一気に自分の手に引き戻す。
さすがだ。
「これから君たちに僕らが一人ずつ運んできた料理の審査してもらう。
判定は見た目・豪華度・味・気持ちの4つの観点から、各項目最高得点は星3つ。
君たち3人で話し合って得点を出すか、各々別に採点するかはご自由に」
4つの観点か……。
紫水の説明を聞いて心が少し翳(かげ)りを見せる。
“豪華度”
これがネックだよね……。