私こそ光る☆君 ~番外編~
「フフッ、遥。

君は重要なことを忘れていたみたいだね」


広い部屋に笑い声が響き渡る。


忘れていたって何を?


「君は今日、僕の料理を食べたよね?」


皆の視線が自分に集まった頃合を見計らって紫水は言葉を紡ぐ。


紫水の料理?

それなら私も食べたけど?


思い出すだけで怖気(おぞけ)立つ。

あれを食べてから、舌が痺れたみたいに味覚がおかしくなったみたいで……。


……うん?

味覚がおかしく……?

まさか!?


「はっきり言えよ?」


意図が掴めず苛立った様子の遥の口元を指差して紫水は答える。


「君のその舌、狂ってるよ」


『ああ、やっぱり……』


びっくりっていうか、呆れたっていうか……。

ここまで堂々かつ大胆に宣言されると、もうズルじゃない気がしてくるから不思議だよね。



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