私こそ光る☆君 ~番外編~
「心ばかりの品ですが、どうぞこれを」


そう言って紫水は脇に携えていた紙バッグを差し出す。


「あらまあ、とっても嬉しいわ。

ありがとうね」


「母さん、そいつから差し出されたものは受け取るな!!」


自分の母がニコニコ笑いながら、紫水の手土産を受け取ろうとするのを遥が制する。


「あら、どうして?」


どうしてって……。


「コイツが持ってくるものが危険だからに決まってるだろ」


だよね……。

紫水のことだからまた、“地獄の一滴”とか“地獄の一滴”とか……。


「もう、ハルちゃんダメでしょ!?

お母さんいつも言ってるでしょ、“お友達のこと悪く言っちゃダメ”って」


『ブブッ……』


遥って、今でもお母さんに“ハルちゃん”って呼ばれてるんだ?

だから由依にそう呼ばれるのを嫌ってたのか……。




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