私こそ光る☆君 ~番外編~
何だか少し、遥が可哀想な気がしてきた。
「奏も一緒にどう?」
リビングの扉に手をかけ、前に踏み出しかけて紫水が振り返った。
『へっ?』
何が、どう?
そんな私の疑問を表情から読み取ったのか、紫水は笑いながら説明してくれる。
「遥の部屋。
興味ない?」
遥の部屋!!
興味なんて、そんなの……。
『あるに決まってる!!』
天井を仰ぎ見て宣言した。
すごく気になる。
遥の部屋ってどんなだろう?
「そ。
じゃあ、一緒に行こうか?」
『う、うん……//』
自然な流れで差し出された手にためらいがちに自分の手を添える。
すると紫水は触れた指先にほんの少しだけ力を込めた。
何だろう?
ただ遥の部屋に行くだけなのに、“一緒にワルツを踊りませんか?”的なこの雰囲気は?
戸惑いを隠しきれない私とは対照的に紫水は特に気にかけた様子もなく私をエスコートしながら足を進め、先にリビングを飛び出した由依の後を追った。
さいわいにして、考え事で頭をいっぱいにしていた私の耳には、
「おい、お前ら勝手に人の部屋覗くな!!
つか、人の家ん中で手ぇ繋ぐな!!」
という遥の言葉は届かなかった。
さらにさいわいなことに、紫水の浮かべていた穏やかな表情が一瞬、勝ち誇った笑みに変わったことにも気づかなかった。
「奏も一緒にどう?」
リビングの扉に手をかけ、前に踏み出しかけて紫水が振り返った。
『へっ?』
何が、どう?
そんな私の疑問を表情から読み取ったのか、紫水は笑いながら説明してくれる。
「遥の部屋。
興味ない?」
遥の部屋!!
興味なんて、そんなの……。
『あるに決まってる!!』
天井を仰ぎ見て宣言した。
すごく気になる。
遥の部屋ってどんなだろう?
「そ。
じゃあ、一緒に行こうか?」
『う、うん……//』
自然な流れで差し出された手にためらいがちに自分の手を添える。
すると紫水は触れた指先にほんの少しだけ力を込めた。
何だろう?
ただ遥の部屋に行くだけなのに、“一緒にワルツを踊りませんか?”的なこの雰囲気は?
戸惑いを隠しきれない私とは対照的に紫水は特に気にかけた様子もなく私をエスコートしながら足を進め、先にリビングを飛び出した由依の後を追った。
さいわいにして、考え事で頭をいっぱいにしていた私の耳には、
「おい、お前ら勝手に人の部屋覗くな!!
つか、人の家ん中で手ぇ繋ぐな!!」
という遥の言葉は届かなかった。
さらにさいわいなことに、紫水の浮かべていた穏やかな表情が一瞬、勝ち誇った笑みに変わったことにも気づかなかった。