私こそ光る☆君 ~番外編~
「ああ、アンタもしかして兄貴の彼女?」
赤面を通り越して、フリーズした。
流れる沈黙。
数秒後、復活。
この子、年下だよね?
なのに、なんでこんな偉そうなの!?
だいたい、さっきから兄貴、兄貴っていったい誰!?
あ~もう、この子、初対面の時の誰かさんの印象とそっくり!!
復活した途端、ふつふつと怒りが込み上げてきた。
その込み上げてきた怒りをぶつけるつもりで少年をにらみつけると、なぜか笑われた。
「ブブッ、俺はその“誰かさん”の弟だよ。
そこの愚兄ほど俺はバカでもヘタレでもないけどな」
「逞!!」
やっと顎の痛みから立ち直ったらしい遥が、愚兄と呼んだ少年をにらみ、怒鳴りつけた。
うん、涙目じゃ全然迫力ないけど……。
それは置いておくとして。
もしかして私、また全部しゃべっちゃってた?
「うん、思考だだ漏れだったね」
さらっと言わないでよ紫水、さらっと!!
わ~、恥ずかしい……。