私こそ光る☆君 ~番外編~
ソファーの上。

紫水と二人。


隣にまだ十分スペースがあるのに、どうして膝の上なの!?


私の嘆きをよそに、紫水はサイドテーブルにあった呼び鈴のようなものを鳴らした。


「はい、お呼びでしょうか?」


まもなく、本当にまもなく入り口のドアから執事らしき男性が姿を現す。


こんな格好、ただでさえ恥ずかしいのに他の人に見られるなんて……//


身体をこわばらせる私だったが、男性は特に気に留めた様子もなく近づいてきた。


「そこの道具を取ってくれるかな、佐伯」


そう言って紫水が指差すと、佐伯と呼ばれたその男性はすぐに返事をする。


「はっ!!

しかし……」


いったん離れて道具を手に取り、再び無駄のない動きで私たちに近づいてきた佐伯さんは予想に反して動きを止めた。


どうしたんだろう?



< 206 / 291 >

この作品をシェア

pagetop