私こそ光る☆君 ~番外編~
「お前だけだから。

俺様がこうやって触れたいって思うのはお前だけだから……//」


真っ赤になりながら気恥ずかしさを耐えて遥は言う。


悲しむ必要はないと。


“触れたい”という言葉と同時に力の込められた自分のそれより大きな手に、心ごと掴まれた気がした。


不器用で、素直じゃなくて。

でも大きくて、温かくて。

本当はこんなにも優しい。


『うんっ』


今この瞬間に遥のことをもっと好きになったと思う。

それがすごく嬉しい。

今、この人と一緒にいられることがすごく嬉しい。


『……大好きっ//』


「……あっ?

今お前何て言った?」


私がポロッと零したのを遥が聞き返す。


『何でもない。

ほらっ、映画決めたから早く中に入ろうよ?』


もう一度言うなんて恥ずかし過ぎるから、絶対教えてあげないけどね。

聞き逃した遥が悪いんだもん。



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