私こそ光る☆君 ~番外編~
『ねえ、遥?

遥はポップコーン何味にする?』


何、このつまんない話題!!

もっとましな話題ないの、私!!


自分で言っておいてなんだけども……。


「……チッ」


舌打ちされた!!


でも他にこの状況でどうしろと?

まともに話しても遥、聞いてなさそうだし。

由依たちのことばっかり見てて、そっぽ向いて無視されてるみたいでなんか嫌だ。


ええい。

こうなったら!!


自分でもよく分からないけど、この時はやけになっていたのだろう。


つかまれている手を引き、遥の方へ身を乗り出した私は、


『遥のバカ……』


と耳元でささやき、その頬に自分の唇を軽く押し当てた。


スッと身体を起こすと、遥を観察する。


結論から言おう。

効果は絶大だった。


バッとものすごい勢いで繋いでいた方とは反対側の手を耳、頬の順に当てる。

ギリギリと真一文字にして食いしばっていた口元はすっかり緩み、みるみるうちに頬が赤らんでいく。


(み、耳……!?// ←by遥)


「……何だよ急に?//」


遥に見つめられてぶわっと、自分の頬も赤らんでいくのがわかった。


『そっぽ向いたり、無視されたりするのやだ……//』


そんなことを言いながら自分は下を向いちゃうなんて、矛盾してるかな?



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