私こそ光る☆君 ~番外編~
「それ、うまいか?」


味が気になるのか、遥は質問を重ねてくる。


『うん、美味しいよ。

食べる?』


美味しそうに食べてるように見えなかったのかな、なんて思いながら自分のポップコーンを一粒つまみ、掲げた。


「ああ」


短く返事をし、遥は腕を伸ばしてくる。

だけど、その手がつかんだのはポップコーンじゃなくて……。


私の手首を軽くつかんで腕ごと引き寄せ、自分の口元へ持っていく。


パクッ。


『……っ!!//』


たった一瞬。

たった一瞬のことだけど驚いた。


指をかすめた、ひんやりと湿ったもの。

あれは遥の舌!?

舌なの!?



「さっきはお前の手、思い切りつかんじまって悪かったな。

痛くねぇか?」


軽く躁(そう)状態に陥っている私に遥が追い討ちをかけた。


何で今日はそんなに優しいの!?

このタイミングでそういうこと言うの反則だよ……。


『うん、へーき……//』


さらに赤くなりながら頷くのが精一杯だった。



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