私こそ光る☆君 ~番外編~
「え……っ☆」


声を詰まらせ、顔を曇らせる少年。

その目にはみるみるうちに涙が浮かんできます。


「あわわわ……」


慌てる店主(仮)。

それを芝居でも見るかのように鑑賞している紫水。

罰が悪そうに目を背けてズズズッとお茶をすすっている遥。


そんな中、奏が立ち上がりました。


「あのこれ……あげるよ?」


そう言って彼女は手にしていた最後の一本のお団子を差し出します。


「本当!?

ありがとー☆」


眩しい笑顔を見せる少年。


「……っ//」


あまりに可愛らしい笑みに奏はポッと顔を赤らめました。



「気に入らないな。

気に入らない。

君、何とかしてよ?」


「なっ、何で俺様が!?」


「君、ガキ大将なんでしょ?

こういう時に役に立たなくてどうするの?

勝手についてきたくせにね。

木偶の坊」


「なっ!!」


横で展開される不毛な会話。


それにもやはり、奏が気づくことはありませんでした。


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