私こそ光る☆君 ~番外編~
ズルッ。
「わわわっ……☆」
『……ぅえっ!?』
滑った。
由依が危ない!!
とっさに両手を広げ、受け止める体勢を作る。
ぽすっ……。
衝撃はなかった。
「セーフ、かな?」
「うん。
でも僕、受け止めてもらうならヒカちゃんが良かった☆」
ホッとして上げていた両腕を身体の脇に下ろす。
由依と私の間に割り込むようにして紫水が入ってくれたおかげで大事には至らなかったようだ。
受け入れ態勢を整えてた私がちょっと間抜けな感じになっちゃったけど。
「せっかく助けてあげたのに、その言葉はないんじゃないかな?」
『そうだよ、由依。
危ないでしょ?』
「うう……ごめんなさい☆」
紫水と私の二人がかりで怒られて、くしゅりと頭を垂れる。
もう、何でそんなに可愛いかなぁ。
そんなことされたらこれ以上叱れないよね。