私こそ光る☆君 ~番外編~
お風呂から上がり、寝室に行くと遥は既に眠ってしまったようだった。
「スー、スー……」
微かな寝息の音が聞こえる。
ちょっと寂しい。
ゆっくり休んで欲しいっていう気持ちもウソじゃないんだけどな……。
そんなことを考えながら、遥を起こしてしまわないようにそっとシーツの間に潜り込む。
遥の右隣。
それが私の定位置。
遥は今、私の方を向いて眠っている。
結婚していても、遥の寝顔をこうしてゆっくり見ることはあまりない。
相変わらず、というよりは以前にも増して仕事が忙しい遥が夜遅くに帰ってきては早朝出掛けていくという生活を繰り返しているからだ。
私は私で起きて待っていようと思うものの、家事や育児の疲れでいつの間にか眠ってしまっていることが多い。
だから今日は久しぶりにゆっくり話せて良かった。